高等部理療科>杉山和一記念行事開催! 

 5月15日(水)、理療科の恒例行事である杉山和一記念行事を実施しました。
 この行事は、江戸時代に多くの視覚障害者に按摩や鍼を伝授して現在の理療教育の礎を築いた「杉山検校の命日」にちなんで行われており、毎回、岡山盲学校理療科の卒業生をお招きして盲学校での思い出や施術者としての経験をお話していただいています。
 今年度は、平成7年度卒業の三村里美先生と平成10年度卒業の三村晃慶先生のお二人をお招きし、「ミエナイチカラ」というテーマでお話をしていただきました。お二人はご夫婦で岡山市北区平和町に『てあて』という名称の治療院を開業されています。
 お二人の先生からは、盲学校でのエピソード、盲学校卒業後から開業に至るまでの経緯、マッサージの研修やスポーツ等のケアボランティア活動、治療院の特徴、趣味や様々な方との出会いについてお話を聞かせていただきました。

 里美先生は専門的な知識を持って患者さんの心に寄り添うために、治療院の仕事をしながら通信制の大学と大学院で心理学を学習され、今ではカウンセリングをされています。晃慶先生は見えにくさが進行し一人での外出などに不自由が生じてきた際に一大決心をして、週末は治療院の仕事をしながら、平日は神戸視力障害センターへ自立生活訓練を受けに行かれました。このように、大学での学習や自立生活訓練を実現したのは、お二人が二人三脚で支え合って治療院を経営されているからだと感銘を受けました。
 生徒の感想文を読むと、とてもよい刺激を受けたことがわかりました。積極的にスキルアップをされ、公私ともに充実されている三村先生のお話を聞くことで、生徒・職員ともに『ミエナイチカラ』で背中を押していただいたように感じます。
三村先生、本当にありがとうございました。