理療科研究発表会

9月22日(金)に、理療科の研究発表会が行われました。この行事は毎年この時期に行われており、半世紀以上続く行事です。
今年度は、「坐骨神経痛に対するあん摩施術の効果に関する症例報告」「冷え症に関して文献を調べた上で、冷え症の起こりやすいライフスタイルについて仮説を立て、アンケート調査でそれを裏付けようとした研究」「患者さんが言う肩や腰は、どの辺りのことを指しているのかを確かめ、施術の際に役立てようとした研究」「肩こりを訴える人に対して、腕の陽経の経脈(腕の後ろ側から手の甲にかけて)のみを施術してもこりが改善するかを確かめた研究」と、4名の3年生が一人1題ずつ、自分の興味をもったテーマを取り上げた研究成果を発表しました。
聴衆として1・2年の生徒や理療科の教員だけでなく、他部や寄宿舎の職員も参加し、熱心に発表に耳を傾けていました。理療科の生徒や教員からは活発な質疑がなされ、それらの応答の中でさらに知識が深まったように感じました。
発表会までには、テーマ決定で悩んだり、6月のデザイン発表会で研究主旨や方法、スケジュールなどについて多くの指摘がなされて修正をしたり、実験や調査のスケジュール管理で戸惑ったり、結果をまとめたり考察するのに苦労したり、論文を文章としてまとめ上げるのに何度もやり直しをしたりと、たくさんのハードルを乗り越えてきました。苦労もたくさんありましたが、この取り組みによって、日頃学んでいる知識や技術がさらに自分のものになり、研究の過程で多くの方とやりとりする中で、コミュニケーション能力も高まったのではないかと思います。

(理療科 片野田勝義)