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平成30年度 岡山盲学校公開講座「わくわく体験盲学校」

8月22日(水)、第3回「わくわく体験盲学校」を開催しました。今回も、5つの講座のうちから希望の講座を選択して参加していただき、それぞれに盲学校のことや視覚障害教育について知っていただけたようです。
それぞれの講座の内容と様子を簡単にご紹介します。

講座1  ワークショップ「視覚障害の世界」
視覚に障害のある方のご家族をはじめ、教育や福祉の現場の方、大学生など、14名の方が、興味、関心をもって参加してくださいました。折り紙体験や、ガイド歩行の導入部分の体験を通して、自分ができる方法・工夫や、視覚に障害のある方の立場に立った工夫・支援について考えました。

【折り紙を折る、アイマスク体験】
アイマスクをした状態で、視覚以外の感覚で得られる情報について体験しました。触覚や嗅覚を使って、様々な種類の折り紙の違い、四角や三角に折るときの工夫について考えました。

【折り紙を折る、アイマスク体験とガイド者の体験】
ペアーになり、アイマスク体験者が、ガイド者の説明をもとに折り紙で、作品をつくりました。お互いの立場を経験して視点を変えて工夫したことや、適切な支援についてグループで話し合いをしました。

【ガイド歩行】
まず、ペアーで、片方がアイマスクをした時の挨拶の練習をしました。街中で困っている視覚障害者の方に声をかけるという設定で、立ち位置や、声の表情を変えて相手の発言がどう感じるかなどを体験し、気付かなかった発見がありました。次にガイド歩行の基本姿勢について確認し、視覚障害のある人の歩行の状態を疑似体験することで、相手の立場に立った歩行について考えながら歩いていました。

研修後の参加者アンケートでは、「見えない=大変という考えでしか考えたことがなかったのですが、一人ひとりに適した教材や、関わりの工夫がされていて、達成感・成長など「大変」というマイナスのイメージから、プラスのイメージを感じることができました」「主役は誰かという視点に立って、ガイド者側の注意事項など細かく教えていただき、勉強になった」「相手のことを考えながら、話をしたり、手伝ったりしていきたいと思いました」など、今後につながる感想を多くいただきました。

講座2・講座5(同じ内容です) 学校紹介「理療科のとびら」
視覚障害者が職業自立し、社会参加を果たすための進路の一つとして、あん摩マッサージ指圧師や、はり師・きゅう師として、医療・保健の一翼を担うということが挙げられます。それらの資格取得を目指すコースが盲学校の「理療科」です。そんな理療科について多くの方に知っていただくために、「理療科のとびら」という講座を行いました。
午前と午後の2回同じ内容の講座を行い、入学を検討中の方、相談支援員の方など8名が参加されました。
まずは本校理療科職員によるあん摩施術の体験です。30分という短い時間でしたが、体も心もほぐれ、心地よいひとときとなったようです。
あん摩でリラックスした後は、理療科の概要説明です。学習内容、学校での生活、卒業後の進路などを、資料を基に説明しました。
続いて、この講座のメイン。理療科3年生の生の声を聞く時間です。理療科入学に至る経緯、理療科での生活の中で良かったことやたいへんだったこと、今後のビジョンについて、3名の3年生に語ってもらいました。「他人と話すことが苦手だったが、仲間との関わりの中で、自分をさらけ出して話ができるようになってきた」「最初は難しかった勉強も、理解が進むにつれて面白さを感じられるようになってきた」「当初はそれほど興味のなかったマッサージや鍼灸も、今では魅力ある仕事だと思っている。そんな魅力ある仕事で、社会にかかわって行きたい」など、生徒達は日頃感じていることを率直に語ってくれました。
参加された方からは、「生徒の方のお話を聞き、皆さんの前向きな姿勢に力をもらいました」「あんまはとても気持ちよかったです。生徒さんのお話は、とても気持ちがわかり、理解を深めることができました」など、多くの感想をいただきました。

講座3 学校紹介「盲学校探検ツアー」
盲学校の施設環境や教材等を見られるツアーということもあり、18名の方が三つのグループに分かれて1時間の校内見学をしました。
視覚障害者用品や便利グッズを展示してある部屋では、拡大教科書や点字教科書、黒地に白文字の定規などの文房具、触って読み取れる時計、色を読み取る機器など、見えやすく工夫されたり、視覚に頼らず利用できたりする用品を手にとってご覧いただきました。子どもさんの相談支援の部屋では、光や鮮やかな色、音や手触り、動きなどで楽しめるおもちゃ、遠くを見るための片眼用望遠鏡やルーペといった視覚補助具などを試していただきました。理科室では、状態の変化を音に換えて知らせる器具や、動物のはく製、植物の模型などを、理療科の特別教室では、人体の構造を学習するための骨や筋肉、細胞の模型などを、図書室では、点字や拡大図書、音声ガイドを聞きながらパソコンを操作する様子などを見学していただきました。
限られた時間ではありましたが、「普段入ることのない盲学校のことを知ることができてよかった」「それぞれの専門科目の先生から詳しく説明を聞くことができ、知識、概念の獲得に工夫していることが勉強になりました」といった感想をいただきました。

講座4 ワークショップ「わくわく点字」
小学生から大人の方まで9名が参加してくださいました。点字の歴史や50音について学習した後、実際に点字の文章を読んだり、小型点字器を使って名刺を作ったりしました。また、点字を一度に打つことのできるタイプライターや点字教科書に触れたり、点字クイズに挑戦したりしました。参加者からは、「点字がもっと書けるようになりたいと思いました。点字を使ってつながれる人が増えると楽しいです」「点字の名刺ができて嬉しかったです。日常にある点字ももっと読んでみようと思いました」「点字には様々な種類があるのに驚きました。ぜひ英語や数字も覚えてみたいです」といった感想をいただきました。