盲学校に関してよくある質問

質問15 なぜルイ・ブライユさんの考案した点字はすぐに認められず、ルイ・ブライユさんの亡くなった2年後の1854年に認められたんですか?

回答15
ルイ・ブライユの点字がどうしてすぐに認められなかったかということは、はっきりした答えは私にもよく分かりません。ブライユが考えた点字は今世界で使われている点字です。縦に3点・横に2点の6つの点を組み合わせたものですね。ブライユの点字よりも前に縦6点・横2点の点字、縦2点・横4点の点字など何種類かの点字が考え出されていたようです。それぞれの方法にいいところと不便なところがあったので、みんなが迷っていたので「ブライユの点字にしよう」と決められなかったのだろうと私は思います。

(追記)
ルイ・ブライユの点字がどうしてすぐに認められなかったかという質問もありましたね。それに対して私なりに「いろいろな点字があったからすぐに決められなかったのではないか」と書きましたが少し間違っていたところがありましたので訂正させてください。

これから書くことは私よりもっと点字のことに詳しい先生に聞いたことですが,はっきりした理由はやはりよく分からないようです。ブライユが6点式の点字を考案するまでは盲学校などでは「突字」と呼ばれる文字が視覚障害者用の文字として使われていたようです。突字というのは普通の文字を紙や板の上にそのままの形で浮き上がらせたり掘り込んだりした物です。それよりもっと前にはひもの結び方を工夫して文字を表していたそうです。

突字は今で言えば自動車のナンバープレートやチョコレートなどのパッケージの文字が浮き上がっていますね。あれを触わってみてください。アルファベットや数字はまだいいとしても難しい漢字になるとどうでしょう。きっと点字に比べると読みにくかったでしょうし,書くのはもっとたいへんだったろうと思います。

ブライユが6点式の点字を考えるヒントにしたのは軍隊で使われていた縦6点・横2点を組み合わせた12点式の符号です。これを指で読み取りやすいように縦を3点・横を2点にして6点点字を作った分けです。ブライユの点字は突字に比べてはるかに読みやすく,正確に書けるので,パリの盲学校の生徒たちはたいへん喜んですぐに使ったそうです。

ところが点字は6つの点を組み合わせた独特の符号です。それに比べると突字は触わって分かるということ以外は普通の文字とまったく同じ物です。6点点字のよさは十分に理解されたと思いますが,点字という独特の文字を正式に認めていくと,点字を知らない一般の人たちとの間でコミュニケーションがしにくくなるのではないかという心配があったためになかなか認められなかったのではないかということです。

ブライユが点字を考えたのが1825年,フランスで正式に視覚障害者用の文字として点字が認められたのが1854年,約30年もかかったんですね。点字が世界に広がっていき,しばらくしてから点字のタイプライターが作られることになります。先日私が書きました「縦2点・横4点の点字」などはこのタイプライターを作るときにもっと効率のいい点字はないかということで考え出された物ですが,けっきょく今の6点点字が残っていきました。

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